YTAメモ

20世紀を生き抜くための「心」・「技」・「体」その5

1995年8月8日

  

」の1.‘節税’は課税の繰り延べとしての投資である。

a.藤原直哉「世界メガトレンド」(総合法令p84-87)によればカネの使い方には二つの方法がある一つはお金とモノやサービスをその場で交換し、カネの対価をその場で回収する「消費」であり、もう一つは対価の回収を将来行う「投資」である。投資には確実に対価を回収できるかどうかわからないという不確実性を伴う。将来の回収だから現在とは違う。現在と未来の間には決して越えることのできない時間の壁がある。しかし工場をつくる、家を建てるといった投資は人が生きていく上で誰かがやらなければならないことである。結婚も就職もある意味ではすべて時間の壁に対する挑戦である。

b.「節税」と言われるものの多くは、国が政策的に税の負担の軽減をはかるものを除き、納税の繰り延べであり、節税手段は将来への投資と見ることができる。節税は投資効果の一つであって目的ではない。

c.例えば、当初予想以上に利益が上がってしまった場合、利益の平準化をはかるため来期予定していた設備投資を前倒しして減価償却費や金利を追加計上する。また償却方法は通常定額法より定率法が採用される。

d.定額法と定率法の違いは、たとえば耐用年数6年の車両を200万円で購入した場合、6年間の減価償却費合計は180万円で同じであるが、定額法が毎年30万円であるのに対し、定率法は1年目638千円、2年目434千円・・・5年目137千円、6年目93千円と前半多く後半少ない。ということは定率法では前半利益が少なく税金も少ないが後半は逆に利益が出て税金も増えることになる。節税はとりあえず当面の税金を軽減するもので将来別の課税関係が発生すると考えておいた方がよい。

e.将来利益が上がってくると考えるから投資を行うのであり、これには当面の税金が軽減される、という節税効果もついてくる。将来の利益が期待できないものに投資しても税金は減るが、これは「浪費」であって節税ではない。

f.脱税は納税を免れることにその目的があり、事業の成長、安定といったことには無関係である。

 」の2.中田武仁著「息子への手紙」(朝日新聞社:1995.4.25初版)より

a.初めての子供が生まれたとき、私たちは母からこう言われた。「子供は、親のいうことを聞いては育たない。親のすることを見て育つ。」子供を育てることは、自分を育てること。親がこうあってほしいと思う人間に子供が育つためには、親である自分自身がまず、そうした人間になる努力をすること。(p47)

b.子供に約束を守らせるには親も約束を守らなくてはならない。あるとき、子供におもちゃを買って帰る約束をしたが仕事が長引いて、おもちゃ屋が閉まっていた。この時間なら子供は寝ているだろう、明朝まだ寝ているうちに家を出て会社の帰りに買ってくればいいだろうと思いながら玄関の戸を開けたら、満面笑みを浮かべた子供が立っていた。私はカバンをもったまま家をとびだし、閉まっていたおもちゃ屋の戸を叩き、事情を話しておもちゃを買い、ようやく約束をはたした。(p50-51)

 c.この本を購入したきっかけは仕事の帰りに車の中で「志のボランティア-息子厚仁が遺したもの」ラジオ短波セミナ-テ-プ(95年7月号)を聴いて感動し、その日のうちに本屋へ買いに行き、三軒目でようやくみつけることができた。次回は厚仁さんが中学1年生(1980年)の時に書いた「ポ-ランドの福祉」という作文を紹介したい(テ-プの中で一番気に入った話です)

 」藤原直哉「大転換」(総合法令:1995.3.28初版)

a.全産業で残業時間が一番長いのは銀行や証券会社などの金融機関である。同じ商品を同じ価格で提供していれば、夜討ち朝駆けといった原始的な方法でしか競争できない。つまり、労働時間の長さを競うしかなく、日本の金融ビジネスは頭脳労働というより肉体労働となってしまっている(P193)

b.銀行が不動産を担保にとってお金を貸す場合、銀行は貸出先の経営能力や返済能力を信用しているのではなく、流動性の高い現金と低い不動産の等価交換と見ることができる。不動産担保融資とは流動性の高い現金から流動性の低い不動産に投資するという危険な商売であり、そのリスクをヘッジするため時価の7割が担保掛目として設定される。しかし、バブル崩壊により担保にとれる不動産があれば融資できる、という安易な貸出が出来なくなってしまった。これまでの不動産担保融資という与信行為の拠り所がなくなってしまい、何を基準に融資の決断を下してよいかわからなくなってしまった。これが銀行の「貸し渋り」現象を引き起こしている(P196-198)

 c.世界各国の金融当局はそれぞれの金融システムが苦しんだ歴史的な経験から、守るべき最後の価値基準が設定されている(P199~203)。

   ドイツの場合は第一次世界大戦後の天文学的なインフレインフレの兆候が少しでも出ればすぐ金利を上げる対応策をとる

   アメリカの場合は1930年代前半の大恐慌としてのデフレを引き起こす景気後退を恐れ、極端な場合国が借金をして財政で景気を維持しようとする

   日本の場合は昭和2年の金融恐慌(金融機関に取り付け騒ぎが起こり倒産)銀行の倒産を最も恐れ、護送船団方式という金融機関に対する過保護行政を行ってきた

d.従って、本来なら「倒産」という事態であっても他に吸収合併して預金者を刺激しない(取付騒ぎが起きない)ようにしたり、連休前の大量引き出しによって自動支払機が資金ショ-トしてもコンピュ-タの故障のせいにしたりする。

e.7月22日発売の「金融ビジネス」(月刊:東洋経済新報社)は「衰弱死か救済か」と題して95年3月期金融機関1冊丸ごと決算特集を組んでいる。参考にしていただきたい。

f.金融機関であれ我々の身近な中小零細企業であれ、赤字になったからといって直ちにつぶれるわけでは

  ない。それよりも、資金繰りがつかなくなって不渡り等資金がショ-トし、一気にその信用が崩壊し、信用貸し(売掛金、受取手形、貸付金)が一括して請求され資金ショ-トが決定的になる。

g.コスモ信組の場合、以前より経営の悪化が言われていたが7月29日()30日()の新聞報道をきっかけに31日()627億円の預金が引き出され、東京都から一部業務停止命令が出された。

h.一部業務停止命令により、8月1日以降定期預金は満期日まで預金封鎖されることになった。

   教訓1.預金保険で一預金者あたり1000万円までは払い戻しの保証がされているが定期預金は満期日まで預金封鎖の可能性が高い。普通預金の方がまだ安全(絶対はない)。

   教訓2.今回は金融機関の休業日中に「あぶない」という情報が流れ、翌日営業が行われたため預金の解約が間に合ったが、次からは即業務停止命令が出て新聞報道の翌日金融機関のシャッタ-が閉めきったまま、という事態も考えられる。

   教訓3.危ないと思ったら即預金の解約、というのは金融機関の貸出についても考えられることで、ある日突然手形借入の切替を拒絶され、返済を迫られるという可能性も出てくる。証書借入への切替もこれから増えるかもしれない。

   教訓4.より安心できるところ、ということで郵便局への預け替えが増えているが貯金として集められた金は財政投融資という金融機関の貸出先よりもっと流動性の乏しい運用がなされており、ひょっとしたら貯金の封鎖はもっと大規模なものとなる可能性がある。

i.8月7日の中日新聞夕刊にコスモ信組経営破綻報道の是非(預金者保護か混乱防止か)の特集記事が掲載されていたが、行政の対応のまずさを先ず問題とすべきであろう(31日は営業を停止するべきではなかったか)次にもとめられるのは、経営状態のうそのない公開と預金者の冷静な判断・対応である。

   発想の転換:最近は給与振込が増えて預金残=生活費残となっているが、とりあえず使うあてがないから(あるいは将来使うあてがあるから)定期預金にするのであり、じたばたしてもはじまらないから満期日まで気長に待つしかないのではないか。信用という眼鏡をはずし疑惑の眼鏡に代える生き方は楽しくないのではないか。信用不安によって金融機関をつぶしたところで失業者が増えるだけで何のプラスにもならない。

」.春山茂雄著「脳内革命」(サンマ-ク出版:1995年6月5日初版発行)より

a.何か外から受けた刺激に対して「いやだな」と思うか「いいな」と思うかは、たんに抽象的な思考レベルのことであるから何の負担もないように思いがちである。ところが脳内ではその思いは全て物質化され化学反応となって何かを引き起こしている。人間は怒ったり強いストレスを感じるとノルアドレナリンが分泌される。恐怖を感じたときはアドレナリン。意欲的に仕事をしていると脳が活性化してド-パミンというホルモンが出てくる。ストレスを前向きにとらえていると副腎皮質ホルモンが出て身体的ストレスの緩和剤となる。「いいな」と思ったときには精神的ストレスの解消に役立つβ-エンドルフィンが出てくる。β-エンドルフィンは快感をもたらすだけでなく、免疫力の向上、記憶力の強化、忍耐力の創成といろいろな働きを導き出す。

b.アメリカで発達した願望実現の成功法則では「よいことを思えばよいことが起きる。悪いことを思えば悪いことが起きる」とし、これを潜在意識で説明しているが科学的説明としては不十分であった。これを「よいことを思えば脳からよいホルモンが出る。悪いことを思えば脳から悪いホルモンが出る」と言い替えることができる。

c.脳を上手に活用しようと思ったら「人間というのはひたすら快感を求めて生きている」という事実をしっかり頭に入れておく必要がある。愛煙家にとって喫煙は快感をともなうことであるから一仕事終えた後や食後の一服は脳内モルヒネが分泌されるためのきっかけになる。しかし、「ああ、また吸ってしまった肺ガンになるのではないか」などと罪の意識を感じてしまうとマイナスのホルモンが出てしまう。脳内モルヒネを分泌するための最高の条件はプラス発想することである。(以上、主に第一章より要約)

d.肥満が成人病のもとになることから「やせたい」と考えている人は多い。脂肪を減らすには筋肉をつけるパワ-トレ-ニングをしても脂肪は燃えない。ジョギングやウォ-キングのように、いい呼吸をしながら楽な運動を長時間やると、酸素がたっぷり供給され脂肪がどんどん燃えてくれる。ウォ-キングの量は一日ト-タル13000歩が目安。(p112-114)

e.脂肪は筋肉の中で燃える。脂肪を筋肉の中に引っ張り込むには血糖値が普通の人で100ミリ以下、どんなに高くても150ミリ以下でないと筋肉内の脂肪を燃やす代謝回路へ送り込めない。血糖値が高いと脂肪が燃えず蓄積されてしまう。これをなくすには食物が胃から小腸へ移動してしまう食後30分たったら20分ほど身体を動かせば血糖値がストンと落ちて脂肪が燃えてくれる。(p151-153)

f.大豆を使った食品はアミノ酸バランスに優れ、脳内モルヒネの材料として最適。とくに米飯との組み合わせは米に少ないアミノ酸を大豆がもち、大豆に少ないアミノ酸を米がもっている。IQ200という天才児の母親(日系三世)は妊娠中に納豆を食べまくっていた。天才児自身も大の納豆好きで毎日欠かさない、という。

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