赤血球ぬきの血液が乳、赤ちゃんにとって栄養でもあり、薬でもあり、ワクチンでもある。
出産一週間後、腸にある免疫細胞が血管を通じて乳腺へ運ばれ免疫に関わる抗体が母親から子供に伝えられる(新型コロナウイルスに感染した母親のおっぱいからはその抗体が分泌される)。
主な成分は水分、脂質、タンパク質、糖質(生物によってその比率が異なる)。
ヒトは7.2%と糖質が多くその内の2割はミルクオリゴ糖だという(250種類、その内のシアリルラクトースを出生から1年間子豚に与えたところ海馬や脳梁の面積が拡大したという)。
このおかげで赤ちゃんは出生から1年の間に脳の大きさを2倍以上に成長する。
母親の食べた匂いや成分は血液に流れ母乳を通じ赤ちゃんに伝えられる(ニンニクを食べた時はその匂いがめずらしかったのか普段よりも1.5倍も長く乳首に吸いついていたという実験報告がある)。
赤ちゃんはその違い(文化、好奇心)を楽しんでいる。(NHK・BSヒューマニエンス2023・7・25「乳」進化する神秘の液体より)