20世紀を生き抜くための「心」・「技」・「体」その25

はじめに
「体」レイキセミナー受講体験記。
「技」高岸弘著「思いのままに脳を動かす『残像』力」(1997.8.22第1刷:講談社、本体1360円+税)より

「はじめに」

★ 前回、上高地旅行をした税理士仲間との勉強会でおもしろい(怖い)気づきをさせてもらいました。少子化、高齢化社会の到来という社会環境の中で「このままでは年金が持たないので年金の受給開始年齢をさらに引き上げて70才までもっていくんじゃないだろうか」という発言がありました。一同なるほどと納得したのですが、「ちょっと待って、確か男性の平均寿命って75才ぐらいじゃなかった」という指摘で我にかえりました。そうです。かりに20才から60才まで40年間、年金保険料を払い続けたとして年金の受給期間はわずか5年間しかない可能性があるのです。しかも国民健康保険、健康保険は破綻状態にあるから老人医療の本人負担が増えて病気になっても今までのように気軽に治療を受けられないかもしれません。医者に診察してもらう頃には手遅れになって亡くなる人がでてくるかもしれません。年金の支給開始年齢や治療を受けたときの本人負担の引き上げは年金制度や保健制度が破綻すれば当然考えられることですが、これからそういう事態にどんどんなっていくのではないでしょうか。

「体」レイキセミナー受講体験記。

★a.平成9年11月1日(土)と2日(日)、ヴォルテックス・のレイキ・ヒーラー養成コース「レイキ1」「レイキ2」を受講した。

★b.レイキヒーリングは、一言でいえば「手当て」による癒しであり、「レイキ」は「氣」のようなものと考えた方がわかりやすい。

★c.人はおなかが痛いとそこに自然と手がいく。子供がものにぶつかり泣いていると、お母さんが痛いところをなぜてやりながら「イタいのイタいの飛んでけー」とおまじないをする。おまじないなどではなく手当てによる癒しが行われているのであり、痛いところに手をあてていると痛みが軽くなる。これは人間が本来持っている能力であるがさびついていて効果が上がらないだけである。レイキヒーリングはさびついている回路をひらき、癒しの実感をわかる程度に高めるものと考えればよい。

★d.セミナーは「アチューンメント」というエネルギー伝授を中心に行われる。アチューンメントはティーチャーが受講生一人一人に直接伝授する。受講生は合掌して目を閉じ、椅子に腰掛けているだけ。ティーチャーが受講生の頭頂、額と後頭部、肩、足の甲、合掌した手などに手をあて「エネルギー伝授」が行われる。目からエネルギーが相当漏れるので、アチューンメント中は目を閉じているようにという注意があったのでティーチャーがどうやってエネルギー伝授をしたのかはわからない。

★e.レイキの本質は「光」なので「反射する」からアチューンメントを受けるときは宝石、ベルト、時計、眼鏡、その他金属類を体からはずすように言われた。ティーチャーもアチューンメントをする時に眼鏡をはずしてから始めた。

★f.アチューンメントは1回1人15分。ティーチャー1人で4人の受講生を担当する(それだけで1時間かかる)。受講性が20数名いたためティーチャーも6、7人で担当していた。

★g.「レイキ1」のアチューンメントは受講者がレイキ療法をできるようになるためのエネルギー伝授で、同じアチューンメントを4回実施する。1回目でレイキが流れるようになるが2回目、3回目とアチューンメントをするごとにレイキの流れが良くなるようである。

★h.レイキセミナーの最大の特色はアチューンメントを受ければ誰でもレイキが流れるようになり、ヒーリングができるようになること。ひょっとして自分だけはレイキが流れないのではないかと疑い、そのこだわりから抜け出せずにヒーリングをしてもレイキは「勝手に」流れるためヒーリー(ヒーリングを受ける人)がその効果を実感して教えてくれる。それでも納得しない人には受講料の返金保証をしている。

★i.セミナーでは20ページ弱のレジメ(B5)の解説もあるがアチューンメントに費やされる時間が半分以上あり、そのうち自分よりも他の人がアチューンメントを受けている「待ち時間」の方が長い。そこでこの「待ち時間」を利用して「レイキ・マラソン」が行われる。会議で使われる長テ-ブルにヒ-リ-が横たわり、複数の人でヒ-リングをするもので、頭、喉、胸、みぞおち、丹田(たんでん)、ヒザ、足の裏にそれぞれアチュ-ンメントを受けた受講生が手を当て最初の実践をおこなった。テ-ブルが2つしか使えないため、ヒ-ラ-(ヒーリングをする人)が余る。あぶれたヒ-ラ-はヒ-リングをしている人の後ろに回り肩に手を置く。後ろの人のレイキは前のヒ-ラ-を通ってヒ-リ-に届く。

★j.レイキ・マラソンは3分を一区切りとして仰向けとうつ伏せの2回受ける。交替でヒ-リ-になったりヒ-ラ-になったりする。また、「レイキ1」のセミナー終了前に受講生どうしでレイキヒーリングが行われるが、手の体温とは違う暖かさがヒーラーの手から伝わってきてとても気持ちが良かった。

★k.レイキヒ-リングは治療効果が期待できることから、医師法などの医療専門家に関する法規に抵触しないか、ということが気になる。このため、「医業類似行為について」および「医療関係法規による規制」という4ペ-ジの解説とチェックリスト、レイキを受ける人に書いてもらう「誓約書」を配布している。それによれば一番多い誤りは医業類似行為者には「診断権」がないということで「〇〇病」とか「〇〇症」ということは絶対に言わないよう注意している。ちなみにセミナ-受講生はアチュ-ンメント前に「誓約書」へのサインおよび提出を求められている。
l.レイキは「靈氣」とも書く。「靈」は恵みの「雨」と多くの「口」で神の力の意を表し、神のことを司るものは「巫(みこ)」なので「巫」を加えてできた字だという。現在のレイキは19世紀の終わりにウスイミカオ先生(1865~1926)によって再発見され(起源は古代チベットとも言われる)、日本には戦前100万人以上の信奉者がいたといわれるが、戦後ほとんど途絶えていた。ところがウスイミカオ師の孫弟子でハワイ生まれのハワヨ・タカタ女史(1900~1980)が1978年より22名の教師を養成し、わずか15年ほどで100万人以上のヒ-ラ-が誕生し、海外から逆輸入のような形で日本に伝えられ普及しつつある。

★l.モーツァルトが生まれた時母親はお産で衰弱し母乳が出なかったという。そのためとても小さくて病弱な子供で歩き始めたのは3歳になってからであった。成長が他の人より遅かったことから普通6ヶ月で機能が整う原始耳が1年以上もかかった可能性がある。ゆっくりと成長することによって原始耳の能力が失われず、それが「魔法の耳」「振動の耳」として天才たりえた可能性がある。さらに言語耳の時期に神童と呼ばれヨーロッパ各国を演奏旅行したモーツァルトは、ドイツ語、フランス語、英語、イタリア語が使われている国々をまわり、複数の言語をしゃべるだけでなく、さまざまな言語表現を身につけるという幸運に恵まれている。

★m.ヴォルテックスの望月俊孝氏によれば、レイキには次のような特徴がある。   
(1).修行訓練が不要。アチュ-ンメントを受ければ誰でもできる。ちなみに受講料は「レイキ1」が30,000円「レイキ2」が40,000円、「レイキ1・2セット料金」は60,000円(いずれも税込み)である。なお、ト-タルヘルスデザインでもほぼ似たような料金で行っている。       
(2).修行訓練を怠ってもパワ-は失われない。またパワ-が極端に落ちることもない。
(3).ヒ-リングをするとき意識を集中しなくてもレイキが流れる。テレビを見たり、電話をしたりといった「ながらヒ-リング」が出来る。
(4).レイキは必要なだけ流れ、入りすぎることはない。自動的に調整される。「氣」は入りすぎるとのぼせることがある。また、レイキはヒ-ラ-をつうじて流れるものでヒ-ラ-のエネルギ-をレイキにして放出するものではないから、姿勢からくる疲れはあってもヒ-リングによる疲れはない。むしろ、レイキが体内を流れるのでエネルギ-に充たされる。 
(5).氣功、瞑想など他のテクニックとの併用が可能。受講生の中には氣功師やカイロプラクティックなどのプロヒ-ラ-の受講者もいる。
(6).相手の邪気(マイナスエネルギ-)を受けにくい。レイキがその人のエネルギ-フィ-ルドを防御してくれると考えられる。
(7).「レイキ2」になると時間・空間を超えた「遠隔ヒ-リング」ができるようになる。

★n.レイキの本は日本人が書いた物が4冊出版されており(うち2冊が望月氏で「たま出版」と「ごま書房」)ほかに翻訳本が出ている。ただしレイキヒ-リングができるようになるにはアュ-ンメントをしてもらう必要があるから本を読むよりセミナ-を受けた方がよい。なお、ヴォルテックス・へレイキセミナ-の問い合わせをすると(TEL045-506-1653)セミナ-案内と一緒に「REIKI読本」という小冊子(B5・40ペ-ジ)を無料で送ってくれるのでそれを読んでから考えればよい。また、ト-タルヘルスデザイン(TEL0774-72-5889)でも体験セミナ-があるのでそちらを考えてもよい。なお、本人はセミナ-の効果を試したくてウズウズしていますのでぜひ声をかけて下さい。

「技」高岸弘著「思いのままに脳を動かす『残像』力」(1997.8.22第1刷:講談社、本体1360円+税)より

★a.YTAメモ15「技」で右脳開発プログラム「イマ-ジェリ-」を紹介したことがある。その中に残像トレ-ニングがあり右脳のイメ-ジ力を開発するそうです。具体的にはオレンジ色の紙の中央に青色の円が描かれているものを30秒じっと見つめる。その後目を閉じると瞼の裏に残像が見える。残像は反対色の補色で青色の地にオレンジの円が浮かび上がる。残像はしばらくすると消えて見えなくなるが、訓練をすると残像の見える時間が長くなり、さらに訓練を続けると残像がそのままの色で見えるようになり、色や形を変えることも出来るようにもなるそうです(なかなか訓練が出来ず宝の持ち腐れになっています)。

★b.高岸氏の職業は建築家。また、デザイナ-として企業や団体のマ-クなどを作ったりする。ある団体からシンボルマ-クの依頼があったときなかなか集中できずとうとう落書きをして遊びだした。その時落書きしたマ-クが目を閉じた瞬間瞼の裏に強烈な残像となって浮かんだ。その残像を何度か味わっているうちに疲れがとれ頭がすっきりしてきた。俄然やる気が出てきて仕事にとりかかれた。それからは残像を楽しんでから仕事にとりかかると早く集中できるようになり仕事がはかどるようになった。

★c.高岸氏は残像訓練がイメ-ジ力の開発に役立つばかりでなく、残像を何度も見ていると、とにかくリラックスし集中力が増してくることに気づき、いろいろにデザインをはじめ十数枚の作品にまとめた。それを知人のメンタルトレ-ナ-に持ち込んで実験をしてもらうよう依頼した。

★d.ある時、テニスの浅越しのぶ選手のコ-チで全日本フェド杯監督の小浦武志氏よりメンタルトレ-ニングに使いたいという申し出があり、「残像メンタルトレ-ニングカ-ド」の開発が始まった。

★e.スポ-ツの試合などで「リラックスしろ」とか「集中しろ」と言葉でいくら言ってもできない。リラックス、集中というメンタルなものを図柄(残像)というイメ-ジしやすいものに置き換えてやる。するとリラックスする図柄、集中する図柄を見ていると条件反射でメンタルな力も反応するようになる。

★f.浅越選手のメンタルトレ-ニングは次のように行われる。
(1).まず、リラクゼ-ション・カ-ド(別紙コピ-参照現物は赤とオレンジ色)のほぼ中央にある小さな黒い点を約20秒間見つめ、目を閉じる。すると、瞼の裏に図柄が浮かぶのでそれが消えるまでじっと見つめる。これを3回繰り返す。
(2).次に、集中カ-ド(別紙コピ-参照現物は赤と紫色)のほぼ中央にある小さな黒い点を約20秒間見つめ、目を閉じる。すると、やはり瞼の裏に図柄が浮かぶのでそれが消えるまでじっと見つめる。これを3回繰り返す。
(3).リラックスし、集中したら、「ボ-ルを打つ」「打ったボ-ルを狙ったところに入れる」という「目標達成のためのカ-ド」を同じように3回繰り返す。これはテニスボ-ルの図柄であったり相手コ-トの図柄であったりする(別紙はバスケットボ-ルとゴルフの目標カ-ドのコピ-)。