20世紀を生き抜くための「心」・「技」・「体」その19

はじめに

★ 5月14日に使用期限の切れる沖縄米軍基地用地の不法占拠状態回避のための特措法改正案が11日、衆議院本会議で可決承認され、参議院に送られました。特措法は「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う土地等の使用等に関する特別措置法」という法律です。3月27日の沖縄県収用委員会の第3回公開審理で強制使用の採決が出なかったことが特措法改正へ向けてのきっかけとなりました。地主への伝達等の事務手続きを見込んで18日には成立する見込みだそうです。これにより使用期限が切れても不法占拠とならず、現在不法占拠状態になっている楚辺通信所の不法占拠も最初から無かったことになります。法律不遡及の原則というのがあって、法律はその制定前の事実にさかのぼって適用されることはない、ということになっています。但し法律不遡及の原則は絶対的なものではなく、新法のほうが関係者に有利な場合はもとより、既得権をたいして侵害しない場合や、既得権をある程度侵害してまで新法を遡及させる必要がある場合には、この原則が破られることがある、とされています。現在の朝鮮半島情勢からみて政府の措置はやむを得ないと理解を示す見解もありますが、違法を合法と言いくるめられる沖縄の人たちはこのことをどう評価しているでしょうか。地元代議士、社民党の上原康助氏は在日米軍の劣化ウラン弾の誤射が発覚したときに衆議院予算委員会で「沖縄独立論」を展開して県民の怒りを表明しました。上原氏の質問は「本意ではないが、もし沖縄が独立するなら、どういう法的措置が必要か」というもので、内閣法制局長官は「現行憲法には規定がなく(独立を)想定していない」と回答しています。日本国憲法に日本国であることを否定する独立についての規定があるはずはなく、勝手に独立宣言をして日本という国と縁切りをすることしかないでしょうが、日本国本土(ヤマト)の対応に愛想をつかして琉球(沖縄)政府という切羽詰まった選択をした時に日本政府は諸外国のように軍隊に当たる自衛隊を出動させるのでしょうか。県警察は知事に逆らうという
行動をとれるのでしょうか。駐留しているアメリカ軍がお節介を焼くのでしょうか。琉球政府が米軍の駐留を認め、日本本土に法外な地代を要求したらどう対応するでしょうか。刑法には内乱罪に関する規定があり独立が不成就となったときは首謀者に対し極刑をもって臨むこととされています。そこで前述の上原氏の質問(合法的に)となったのだと思いますが、もっと沖縄県民の心を汲んだ政治をしてほしいものです。

「技」わずか1万円の会計ソフト

★a.東京・池袋のサンシャインシティで開催された会計EXPO’97に4月2日出かけた。

★b.昨年も出かけているが、今回注目したのは・元祖たまちゃん本舗が提供する「たまちゃん会計(資金繰り・グラフ機能付き)」1万円。基本機能部分(試算表、元帳、決算書)だけならフリーソフト。同社のホームページにアクセスすれば無料で提供される(http//www/a.meshnet.or.jp/SESC/)。

★c.使用許諾条件は「自己の事業に関する財務会計処理にのみ利用すること」で「他者の財務会計処理など商業目的の処理はできません」となっている。

★d.当日会場で無償配布していた機能限定のCD-ROMをもらい、事務所のパソコンに登録してみた。データがハードディスク管理しかできずフロッピィディスクへのデータ退避ができなかったり、総勘定元帳が月毎にしか出力できなくて毎月1行しか取引がなくても元帳は12ページになるなど不満な点もあるが、5.6年前なら少なくとも数万円はした会計ソフトを無料で提供している。

★e.パソコンの基本OSとしてWindows95が定着し、パソコンのメーカーが違っても利用できるソフトが提供されるようになった。これまで会計事務所が利用するコンピュータは財務オフコンが主流で、Windows95のような互換性がない。

★f.当事務所では、JDLという財務オフコンとTKCという計算センターを利用している。Windows95による会計ソフトはいくつもできているが、財務オフコンのほうが使い勝手はよい。但しインターネットなどの通信機能、市販されている表計算ソフトやデータベースが使えないなど、欲張り機能を求める人にはパソコンの方がお薦めである。また、現時点では財務オフコンメーカーソフトの品質優位は動かないものの、3年先、5年先となるとパソコンソフトが追いついてくる可能性を否定できない。

★g.もうちょっと待てば、もっといいものがお値打ち価格ででてくるのではないか、と導入をためらいやすいが、コンピュ-タで何をしたいのか目的をはっきりさせること。決めたら迷わないこと。いちばん重要なのは、きちんと使いこなし無駄な投資にしないことである。

「心」藤原直哉著「どうする!」(1997.2.6第1版:PHP研究所)第5章 日本が進む道より

★a.日本は世界一の工業立国であるが、日本の国土の6割は工場の建たない山林である。また、工業生産には大量の資源が必要となるが、日本にはそれがない。

★b.日本が工業生産で他国に勝つには、いかに安いコストで高品質の製品を作るかを考えるしかなかった。さらに、国中の素材、部品、完成品メーカーが規格や品質、納期を約束どおり守って生産活動をするという日本人の仕事に対する生真面目さが日本の製造業の強みとなっている。

★c.日本の本当の強みは物づくりについてのある種のノウハウにあり、これは手や道具(機械)をどう動かすかという話だけではなくて、経理、労務、輸送そのほか教育を含めたありとあらゆる今の日本の社会システムまで含めたノウハウのことである。

★d.このノウハウをアジアなど海外へ提供していく。これが資源も何もなく、工業が空洞化していく日本が進んでいく道ではないだろうか。

★e.人口の半分が常に海外へ働きに出ていて、国内は観光と農業で回っている。21世紀の日本は敵味方の区別なく、誰に対してもノウハウを提供していく、そんな国になっていくのではないだろうか。

★f.また,21世紀的日本人の生活への提言として、(g)食べ物を見直す、(h)町並みを見直す、(i)教養見直す、(j)余暇を見直すの4つを提案する。

★g.今の日本人の平均的な食生活は、さほどおいしいとも思わないものを、あまり考えずに、とにかく満腹感を感じるまで短時間で食べている。今の日本は食料輸入大国であるが、輸出競争力が落ちて貿易赤字になったら食料輸入ができない。また、食料の供給不足となればお金を出しても買えなくなる。ならば、あらかじめこうした問題を解決できるよう食生活の改善を考えてはどうか。具体的には、本当に体によいもの(旬のもの、1年中同じ物を安く食べようとしない)をあえて少し食べる(絶対おいしいものにしたいという食事にこだわりができ、味覚も鋭敏になる)

★h.これからは町並みも一つの財産という考え方が大切である。この先高度成長などということは当分ないから、一度できあがった町並みはずっと使わなければならない。長く付き合っても飽きのこない、そんな町並みがこれからもとめられていく。

★i.日本の若者は、どこの学校の卒業証書を持っているかという学歴優先社会になっていると感じている。人が教養を身につけることの最大の価値は、自分の力で物を考えられるようになるということである。社会構造が安定していて、社会やライフスタイルの大枠を疑わずにすんだ時代なら、ハウツーの知識(職業教育)だけで一生安泰に人生を送れたかもしれない。しかし時代の変換点では、何をなすべきか自分で判断できるようになることがとても大切なことではないでしょうか。

★j.余暇という言葉は余って暇なという字を書く。何に余って何に対して暇なのか。答は仕事。仕事に余って仕事をしなくてすむ暇な時間、それが余暇という言葉の背後にある考え方である。仕事第一、人生が仕事に追い立てられる、従来型のライフスタイルを象徴した言葉である。これからは、必ずしも仕事がすべてに優先するとは限らない。仕事の能率をあげるために余暇を活用するとか、今の生活水準を変えないために労働時間を延ばすというこれまでの発想にとらわれず、どういう時間割で一生を過ごすかは本人の選択次第、そういう時間の使い方をこれから考えていったらどうでしょうか。

「身」春山茂雄著「脳内革命2」(1996.9.20初版:サンマーク出版)より

★a.血圧が上がるのは体の一部に血液の流れの悪いところができたからである。それを察知した脳が、心臓に「どこそこの血液の流れが悪くなっている」とサインを出す。心臓は血流をよくするために血圧をあげる。

★b.筋肉は第2の心臓と呼ばれる。筋力を使い酸素を足りない状態にすると酸素を供給するため毛細血管が増え、血液の流れがよくなる。血流がよくなれば血圧は下がってくる。また、筋肉を動かすことによって血管の目詰まりの原因となる脂肪が燃えるから血管もきれいになる。

★c.脂肪を燃やすには、次の算式で計算した心泊数になるように運動をするとよい。(220ー自分の年令)×0.7=脂肪を燃やす最適の心泊数の目安

★d.例えば40才の人であれば(220-40)×0.7=126。この126という数字が脂肪がいちばん燃えやすい心泊数の上限。この心泊数を超える運動にはグリコ-ゲンが使われるから脂肪は燃えない。

★e.春山氏お薦めの運動はストレッチ体操で、あらゆる病気や老化の原因となっているといわれる活性酸素を出さずに筋肉をつけることができる。活性酸素は効率よく燃やすためパワフルに変身した酸素でエネルギ-を必要とするときには都合がよいが、そういう目的がないときにはエネルギ-のいき場がなくなって過酸化脂質という老化物質を作ったり、勢いあまって遺伝子を攻撃してしまったりする。

★f.西洋医学は、高血圧に対して血圧降下剤の投与という処方箋になりやすいが、目詰まりの原因である脂肪はそのままだから、もっと目詰まりして病気がさらに進むこともある。

★g.また、体のバランスが崩れたから風邪をひき、熱が出てきたと考えて、発熱はよくないことと思いこんでいるが、発熱は体が病気に対して臨戦体制を整えようとしておこす反応である。体内にばい菌が入ってくると、ばい菌を殺すためには白血球を増やしたり抗体を作ったりする。それには熱を少し上げてやると反応が早い。つまり、体は理由があって発熱しているのに、体がだるくて食欲もない、仕事にも差し支えるからと解熱剤に頼ろうとする。体がだるいのは身体を休ませるため、動こうという気持ちを萎えさせるための反応であり、食欲がなくなるのは「食べて消化・吸収に費やすエネルギ-」を「身体を癒すエネルギ-」に集中して使わせようとする体の反応かもしれない(以上、主に第3章。但し「私見」あり)。

★h.ラビ・バトラ博士は江本勝氏との共著「宇宙意識と波動」(PHP研究所:1995.11.24初版)のなかで何らかの病気になったときは、まず最初に断食をしてみる。そして消化の方に回す力を抑制し、その力を自然の治癒力に回す。もし治らなければ病院に行くが、まず自然療法を取り入れるようにしている。薬の使用を否定しているわけではないが、できるだけ使わないよう気をつけている、という(p116)。

★j.病気になると、「滋養のあるものを食べるように。但し消化の良いもの」とよく言われる。これも消化に使う力を少なくして自然治癒力に回そうとする動きではないだろうか。

追伸

★3年前から、十字の漢方の宮崎雅敬が主催する東海高次元研究会のセミナ-に参加しています。
この度、このセミナ-に参加している医療関係者たちが発起人となって「意識波動医学研究会」を発足させることになり、会員を募集しています。東海高次元研究会のセミナ-受講者だったことから、意識波動医学研究会の会計顧問として名を連ねることになりました。「医学」の文字が入っているので医療専門家の団体と思われるかもしれませんが、入会資格は「意識波動に関心のある方」であれば誰でもかまいません。同会の研究発表が6月15日、東京読売ホ-ルで行われることになり、パンフレットをいただきましたので同封させていただきます。会場が東京のため、参加しづらいところですが、もし関心がございましたらご連絡下さい。